諸君、狂いたまえ

 
 鹿児島に帰っていました。
 鹿児島にいつ行くのがいいですかと聞かれると、必ず「夏」とこたえています。命みなぎる太陽のもと、澄み切った青空、おいしい食べ物、温泉、スポーツ、南国の夏を楽しめるものはすべてそろっています。
 城山からみる桜島の美しさは多くの小説で取り上げられています。周りに広がる錦江湾とかなたに見える山々の稜線を抱合した光景は訪れる人すべてを魅了し、これまで国内いろんなところを旅しましたが、このような壮大な景色はなかなかお目にかかれません。特に夏の景色は俊逸で、桜島の緑と鹿児島市街の緑が見事に調和しています。
(九州にはこのような場所が他にもあります。最近いった横須賀の絶景も素晴らしかったです)。
 



 お国自慢はこれくらいにしておきますが、次回の旅行先として楽しみにしていた「鳥取しゃんしゃん祭り」は、都合により行くことができなくなりました。公式ホームページによると、60回を迎える歴史ある伝統行事であり、一斉傘踊りや、すずっこ踊りなど、写真を見る限りでは、あの盛岡さんさ踊りを彷彿とさせるものです。双方ともに、美しい女性陣が祭りの代表格であるようで(勝手に思っていますが)、華があって、気分を変えるにはもってこいだと思います。
 いけなくなって大変残念です。

 私がすむ東京では、いたるところで祭りが開かれていますが、古くから為政者は、祭りの効果を大いに理解していたのであり、そんな日本は、江戸当時、成熟した先進国であったことはいまさら言及するまでもありません。
 このような視点で物事を考えると、以前から何度も申し上げていますが、ふるさと納税などは当然ながら税の法理を逸脱したもので良く、なぜなら国民慰撫、地方創生(地方を特に慰撫)、経済政策(消費政策)を目的とした国民目線の政策だからです。成熟した日本であるからこそ必要であり、現在は重点項目とすべきものではないかと思っております。国民の消費性向はどこにあるのか、いくらなのか、など集計し、どんな産業が国内消費において必要なのかを、ノウハウとして活かすことはできないのか。
 

 「まちひとしごと」の響きが懐かしいです。地方を大切にしてほしい。
 現在は、加えて「すまい、なりわい、コミュニティ」とする二地域居住制度が開始されております。地方に興味を持ち、地方を活性化させる、国家は地方から、あるいは地方と一緒に変わる。そんな日本であってほしいし、そうでないと、少子高齢化には対処できないと確信しております。

 地方に住んでいて大きなエネルギーを持てあましている方々、頑張って声をあげてほしい。

「諸君、狂いたまえ」


 

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