研究終了
この4年間租税法の研究をしていました。
税理士は、出来上がった税金の法律を、納税者に普及させることを仕事としていますが、より川上の仕事である立法作業とはいかなるものなのか、税理士になる以前からずっと気になっていました。税理士になって間もないころ、大学院の特設講座で少しだけ研究し、その後当時の仲間と研究会を行っていましたが、実務に追われ、体調の悪化もあり、しばらく研究することができませんでした。
50歳を前に再び研究を開始し、昨年修士過程を終了し、今年もご縁があって、素晴らしい環境で研究を続けていましたが、今月終了となります。
今後どうするか、ですが、大きく実務から離れていましたので、実務に戻りたいと思います。身の周りの事をのんびりやります。
修士過程では役員給与税制の研究をしてきました。並行して社会保障の分野も研究していましたが、行き着いたところは、役員給与税制における不相当に高額の判定基準と、社会保険における役員の被保険者判定要件が、双方とも立法上、類似した曖昧さを残すものであり、それが理由となって、在職老齢年金に影響する大きな問題を抱えているという点でした。自ら発見し、やっと満足できました。昨年、現在の大学院で発表の機会をいただきました。
現在の達成感を大切にし、これをもって研究を終了したいと思います。
足るを知る、です。
(桜島の夕日)