中国経済崩壊11
急に朝晩が冷え込んできた今日この頃です。過ごしやすいというより「寒くなった」感があります。それでも日中はまだ暑さが残ります。体調管理には注意していきたいものです。
昨日、現在の、上海のデパートを撮影した映像を目にしました。かつて混みあっていたいくつかのデパートも、1つは閉鎖し、残りのデパートも人影はまばらであるようです。そして相対的なだけかも知れませんが、混みあっているのは日系の飲食店や小売店舗で、中華系のおしゃれ(一見そう見える)な店舗との違いは明らかでした。
日本のバブル崩壊後、ジュリアナ東京が閉鎖したと聞いて「なぜ」と大変驚いたことをはっきり覚えています。その後この手の店は立て続けになくなっていき、大手のホテルは外資に買収され、証券会社は倒産し、と言った感じで、徐々に景気の悪化を感じていくようになりました。税理士業界のことを言うと、バブルのころ社員旅行は海外旅行をするのが当たり前で、すべて旅費は事務所負担でした。私が役人から気軽に転職できたのも、そんな世間や業界に安心感を持っていたからでした。それがいつの間にか、海外旅行から国内旅行に変わり、1週間から1泊二日旅行になり、そしてなくなり、と変化していきました。
よく考えてみると、全体的に景気がいきなりよくなるわけではないのと同様、全体的な悪化もいきなり ということにはならないのでしょう。
中国は、人口14億人のうち約1割が、OECD加盟国並みの所得水準で、貧富の差が激しい国です。進出している日系企業のほとんどは、北京、上海などのいくつかの大都市で、これらは、裕福な都市だと聞きます。その裏には、多くの貧しい都市が控えています。中国共産党の「張りぼて」政策により、この裏の部分は公表されていません。多分、多くの日本人そして世界の人たちが、その存在すら知らないのではないかと思います。
超富裕層と呼ばれる人たちの中には、国外に財産を移し、子女は米国に留学させ、移住し、いよいよ国内が危ないとなると、海外に逃亡する、ことを行っている人が多数います。それを許さないとし、世界中にスパイ網を張り巡らせ、拘束し、弾圧し、昨今は、過去の贈賄等すべてを洗い出して、逮捕、粛清するということが起きているようです。この背景には、習近平氏の権力闘争があると言われています。恐ろしい国です。
フィリピンの補給艦に、中国海警局の船が体当たりしたとのこと。尖閣諸島問題で、石原慎太郎さんが警告されていたころのことを思い出しました。今引っ込めば、フィリピンはじわじわと実行支配されていくことでしょう。
国連の安保常任理事国であるロシアが、ウクライナ侵攻し、虐殺をしています。同様の立場にある中国も武力による威圧的侵攻を止めることをしません。中東紛争も久しぶりに再燃しました。
これまで維持されてきた、国家間の約束事が機能しない状況が、徐々に進行しつつあります。
こんな時に思い出すのは、石原慎太郎さんの言葉です。
強盗が「これから入るぞ」と言っているのに、何もしない人なんていますか。
その通りだと思います。そして、彼の行動があったからこそ、尖閣はいまだ実効支配されていません。
平和ボケした日本人は「外交による平和的解決」とか、「法律で何とかしなければならない」と主張します。しかし、法の支配を超えたこれらの行為に対して、このような解決方法が機能するはずはありません。平和ボケとしか言いようがありません。現代において、国際的に認められないような国内法をどんどん作って「法の中で行っているから問題ない」と勝手なことをいう彼らです。
「鯉口を切る」ことの重要性を石原慎太郎さんが言われていました。いざとなったら日本はやるぞということを、示し続けなければなりません。いじめられっ子が「いじめないでください、私は何もしません」と言ったところで、問題は解決しません。大喧嘩してぐちょぐちょになるか、強い自分になって、その姿を見せつけるかどちらかですが、国家間の争いで大喧嘩することは、最終手段です。
強い自分になる、いざとなったら「攻撃しますよ、ただではすみませんよ」という態度を見せつけておくことが、必要なことは明らかだと思います。
「自分のことを自分で決められない国家は滅びる」と言います。平和理念や法の支配を訴えれば平和になるという主張は、現実に起きていることを見ぬふりをした、都合の良い絵空事のように私には思えます。とても安易な主張です。
大切なことは、現実を見据えて、具体的に必要な、有効な行動は何かということを、決め、実行することだと考えます。
多くの国民はそれを望んでいます。
頑張れ日本!